| ほんの小さな物語 -異端の魔導士- アド・ア・ヴァージ編 第34話 |
| 投稿者:JR(名取) 投稿数:96 |
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ジャンル:恋愛
点数:8 点
件から一晩、アドアヴァージの姿は、トライマライ水路にあった。聖都の地下に掘られた巨大な水路の一画。星の大樹の根元に近い、こじんまりとした部屋である。唯一備え付けられているのは、簡素なベッドだけだ。その傍らに置いた(やはり同様に簡素な)椅子へ、アドアヴァージは腰を下ろしていた。 精霊達の化身が、部屋一面をふわふわと浮遊している。光源はそれしか無いというのに、部屋は柔和な灯に包まれていた。星の神子のご加護である。治癒の願意が掛けられたこの精霊達は、触れた者の心魂を忽ち洗浄することであろう。が、アドアヴァージの悲哀はその賜物を以てしても、清める事は不可能であるようだ。 音も立てずに漂うばかりである精霊達の最中、この男の存在は実に怪異であった。深淵だ。やり場の無い感情を、どっさりとその心魂に背負い込んでいる。淡色の撒かれたキャンバスへ落とされた、深黒のようであった。深く、鈍く、確かにそこへ根付いている。まるで泥塊のように。 その深黒によって、感情をすっかり引きずり落とされたのか。彼には活力たるそれが伺えなかった。 そんな彼が瞳を下ろすのは、眼前のベッドで横たわるケイであった。“目を開けたまま眠っている”彼女に、覚醒の兆しは未だに無い。表情の一つも動かさずに、ぼんやりと天井へ瞳を置いているだけだ。それこそ、妖精が悪戯で息吹を吹き込んだ人形のようであった。寝息のような微かな呼吸を繰り返す口元は、やはり自身の名を呼んではくれない。 幾程の時間が経過したのだろう。アドアヴァージは、まるで自身に被覆する泥塊から抜け出すように、下ろしていた腰をゆったりと上げた。振り返り、歩み出す。変調の様子は窺えない。まるでそのように命令された機械の如く、行方を一つ、一つ、と伸ばして行く。 そうしてドアを開けると、彼の動作が停止した。ゆっくり顔だけ振り返る。やはり変調しない様子で、ごもごもと口内で呟いた。正視する。薄暗い水路が、その正体を視界に広げていた。 「お帰りですか?」 声のした方向へ顔を落とすアドアヴァージ。連邦軍の制式である黒いコートを纏ったタルタル族が、帽子の下から自身を見上げていた。その対称にも、鏡のように同一の格好をしたタルタル族が、直立して、アドアヴァージの返事を待っている。 「ああ、ケイを頼む。」 ぼそりとアドヴァージ。歩行を再開する。くどいようだが、やはり彼の様子に変調は窺えない。暗澹とした低調な声色。消え入りそうな危うい声音で、辛うじてタルタル族達の耳へ届く。二人のタルタル族は、それを確認すると詠唱を開始した。 間も無くして、二人の姿と閉口したドアが、ぐしゃりと湾曲して姿を消した。魔法による幻術の効果だ。ご丁寧に生体反応も隠匿され、その姿は、外部からでは不可視であろう。こうして、この水路は“常況”へと姿を変えた。
アドアヴァージが退室して、更に静まり返った一室。ただ、ふわふわと精霊達が浮遊するばかりだ。星の大樹の根元より、神子が呼び起こしたこの精霊達には、強力な魔力が込められている。精霊は強大な力に忠実だ。その主の呼び掛けはこうである。 “彼女の生命維持” 会話は疎(おろ)か、食事も出来ない彼女にとって、栄養の摂取は重要事項である。故に、精霊という手段を使役して、外的な干渉が不可欠であるというわけだ。 そして、たった現在(いま)。新たなる言葉が精霊達に託された。それは本人が意図したものではないが、精霊達は知覚した。それは依託なのであると。 「それじゃあ、行ってくる」退室した男はそう言った。ならば、精霊達のすることは決まっている。伝えるまでだ。その言葉に乗せられた思念と共に。届かないのならば、届くまで。 室内には、ただ、ふわふわと精霊達が浮遊するばかりである――――。
ここで、その経緯を記しておこう。かの異次元から帰還した一同は、まず天の塔へと赴いた。眠りに堕ちたケイの様態を、診てもらうためである。このウィンダスにおいて、偉大なるシャントットの顔(若しくは脅威と呼ぶべきか)が利かない場所は無い。二つ返事で返答を受けると、最上階――星の神子の下(もと)へと行方を進めた。 面会には直接彼女が姿を現した。尤も、侍女長であるズババが随伴の下であったが。 シャントットが事情を話すと、神子は酷く悲しそうな表情をした。はっと表情を震わせて、その悲哀をかみ殺すように、双眸の奥で、ぐっと堪えていた。アイと同様に、人の感情へ著しく敏感なのだろう。 そうして歩み寄った彼女は、治癒の魔法を施してくれたが、ケイに反応は無かった。今度は申し訳なさそうに表情を曇らせて、ケイへ宛がってくれたのが、上記の一室であるというわけだ。しかも、元老院警備隊より、優秀な二人の魔道士の護衛を付けて。 シャントットは、何でも話があるとかでその場に居残り、バルドとアイは、残りのメンバーを招集しに退出して行った。 実際は、先述の理由はこじつけであり、三者とも機転を利かして、二人きりにするのが良いと思ったのかもしれない。その真意は、本人達にしか知り得ないところではあるが――――。
◇ ◇ ◇
ここで場面は転換する。時間を多少だけ遡り、場所は星の大樹の最上階へ。アドアヴァージ、そして、バルドとアイの三名が退出してから幾程したのだろう。二名のタルタルが、ズババに連れられて姿を現した。三博士に数えられる、コルモルとヨランオランである。 「うう……何か用か? ワシは今、億万の財宝がぎっしりと詰まった伝説の秘宝を求めて、怪物達が犇めき合う未踏の秘境を探検していたところであったのに――」 「全くだね。私も貴重な研究の時間が割かれて非常に不愉快だ」 「ふん。妄想家と、マンドラゴラの研究をするしか能のない暇人達が、何を申していますの? 速くいらっしゃい。ブチ切れますわよ」 立て続けに不満を漏らす両者へ、シャントットが苛立った様子で両断する。二人は依然として表情を渋らせながらも、彼女の元へ足を進めた。適当な距離を置いて、両者が足を止める。 ズババは彼等が足を進めるや、席を外していた。階段を下る足音が、やがて消える。シャントットが、それを見計らったように口を開いた。 「三博士たるあなた方を呼び出したのは他でもありません。お話したいことがあるからですわ」 「だからそれは、何だっていうんだ。勿体がらずに話してくれ」 話を促すコルモル。隣のヨランオランも、尤もだと表情で同意を示している。咳払いを一つ。その間を置いて、シャントットが再び口を開いた。 「クルハムが、私の元へ訪れました」 ヨランオラン、そして、コルモルの表情が凍結する。口をぽかんと開いて、驚愕を満面にぶちまける両者。豆鉄砲を食らった鳩のようだ。思考は津波に一度(ひとたび)で浚われてしまったのか、言葉を返す様子は窺えない。 その一方で、神子は表情を翳らせていた。ケイの様態を診た折に、一度は聞いた話である。しかし、そのやるせない思いは、幾度でも彼女の心へ手を差し伸べるようだ。きゅっと抓まれたその心情は、表情から抑制しきれずに滲み出ている。シャントットは話を続けた。 「そこで彼は、私に言いました。復讐に来たのだと」 「な、そんな……」 口を開いたのはヨランオランであった。変調の様子は無い。そのまま続ける。 「だって、あれは……。そうだ、そうとも。我々も被害者なのだぞ! これでは逆恨み――」 「我々の手で彼女の息の根を止めた。それは事実だ」 徐々に激昂するヨランオランの言葉を遮ったのは、コルモルであった。変調こそ無かったものの、その声色は、どこか落ち着いているようであった。ヨランオランが、言葉を詰まらせて口を噤む。 コルモルの顔から表情が抜ける。思考が徐々に整理されている証拠だ。シャントットの瞳をじっと見詰めながら口を開いた。 「それで、どうするつもりなのだ?」 「直ぐに軍隊を派遣すべ――」 まだ収まらない様子で、ヨランオランが意見を提示する。それをコルモルが、今度は腕を差し出して制した。彼が意見を求めているのは、飽くまでシャントットのようだ。ヨランオランが「すまない」と小さく零す。 当のシャントットは、僅かに瞳を伏せながら、じっと口を閉ざしていた。その表情へ思惑が滲んでいる。不安、迷い、悲哀――その種類は様々で、どれもが靄の如く棚引いているようである。それをコルモルも理解しているのだろう。彼はただ待つ。彼女が口を開くのを。如何程の時間が経過したのだろう。シャントットは、変調せずに口を開いた。 「このような話を持ちかけておいて、申し訳ないのですけれど……。公にしないで欲しいのです」 それを聞く両博士の反応は、対を成した。怪訝を露わにするヨランオラン。僅かに睇視したものの、変調を窺わせないコルモル。シャントットが話を続ける。 「公にした所で、余計な不安を、国民へ与えるだけですわ……。この問題は、私に任せて頂きたいのです――」 そう言って、シャントットは正視した。大よそ呼吸三つ分。間を開けて、コルモルが開口する。 「君がそうしたいのならば、そうすれば良いだろう。だが、これは君一人の問題ではないのだから、助力が必要な時はいつでも声をかけてくれ」 「全くだ。君は、成績は群を抜いて優秀であったけれど、性格は群を抜いて粗悪であったからな。その問題児である君が、独りきりでこの問題の解決だなんて出来っこない」 「な、なんですって!?」 表情も言葉の通りに変調させて、ヨランオランが続く。堪らず悪態をつくシャントット。彼女に毅然とした口調が蘇る。 「話はそれで終わりか? うう……、それならば、ワシは帰らせてもらうぞ。急がねばライバルのミスラ盗賊団に出し抜かれてしまう」 「私もこれで失礼するよ。研究の途中であったのでね」 コルモルはそれだけ告げると、素早く神子へ一礼して、走り去ってしまった。ヨランオランも続いて神子へ一礼する。振り返り、歩き出した。完全に先程と逆転している。否、来訪した時に戻った、そう呼ぶのが正しいのかもしれない。 シャントットは、拳を腰に当てて溜息を一つ。それから僅かな拍を置いて口を開いたのは、シャントットの隣に佇む神子であった。 「ごめんなさい」 表情をはっとさせて、シャントットは顔を向ける。神子の様子に変調は窺えない。依然その表情には不安が滲んでいる。 「私は、ただ見ていることしか出来ない――」 「それでもいいではございませんか」 次に表情を震わせたのは神子の方であった。伏せていた顔をシャントットの方に向ける。そこには、呆れるような、だが、確かに瞳へ優しさを内包して微笑を浮かべるシャントットの姿があった。呆気に取られるように沈黙する神子。シャントットが、僅かな拍を置いて開口する。 「過ぎたことは、もう、どうしようもありませんもの。大事なのは、その過ぎたことを省みて、これからどうするかですわ。それに、この国の最高責任者たる貴女が、その様子では困りますわね。それでは、私もあの子達の元へ戻らないと。失礼致しますわ」 話しの終わりに一礼して、シャントットも歩き出す。神子は、変調せずにシャントットを顔で追っていた。やがて、姿が見えなくなり、足音が階段を下ってゆく。 その足音が聞こえなくなるのとほぼ同時である。神子は、僅かに開いていた口を閉ざし、笑んだ。まるで、蕾が開く風に小さく、それでいて、引き結ぶような笑み。成程、それは彼女の心境の変化を表しているようであった。彼女の言う通りだ。見守ろう。巡り合った星々の行方を――。 振り返り、歩み出す。その双眸には、確かに意志が宿っていた――。
◇ ◇ ◇
さて、その一方で、バルドとアイの両名は、シャントットの庵へ赴いていた。天の塔で別れ際に、シャントットに言伝されたのだ。「全てをお話いたしますわ。聞きたくば、私の庵で待っておいでなさい」と。 だが、窓際に配置された机を囲む顔は、二人のものだけではなかった。その他に二つ。ヒューム族の少女と、タルタル族の青年の姿がある。
ヒューム族の少女は、名をジョゼアと言う。肩程までしか無いシエナ色の毛髪。ウールキャップから覗く前髪は、僅かにカールを巻いている。一般的なヒューム族の成人女性と比較すると、僅かに長身であろうか。その体躯には、上へブリガンダイン、下へディノトラウザを纏っている。 特筆すべきはその瞳であろう。ガーネットのような、底光りする妖艶な赤。じっと視線を合わせていると、吸い寄せられてしまいそうだ。 冒険者としての職業はシーフ。しかし、その手癖は悪く、冒険家業だけでは収まらずにいる。ロンフォール地方で「シーフキャット」と言えば、有名な悪名である。こちらに来てからは空を眺めることが多くなった。 遠慮をせずに発言をする人柄で、アドアヴァージやバルドに対しても、平気で皮肉を言ってみせる。それでも思慮はあるらしく、シャントットやアイには、そういった発言は控えているようだ。つまり、“人を見ている”というわけである。失礼、これは余談。 そしてもう一人。タルタル族の青年はレイジーと言う。彼は、気の良い、至って普通の青年だ。 ホライズンブルーのくりくり坊主。纏っているのは街着で、武器らしきものを携帯している様子も見当たらない。 その性根は純然、小心、そして真摯だ。天気予報士を目指しており、最近になって空へ興味を示しているジョゼアの相手をしているのは、彼である。
この二人がこの場に居合わせるのは、先述へ記したように、バルドの招集によるものであった。ジョゼアもケイやアイと同様に、かのエルヴァーン族に弄ばれた一人である。心魂を操られていたとはいえ、寵愛していた弟を手に掛けてしまったのだ。その時に、自身の心底にある醜悪なものと直面して、絶望へ打ち拉がれた。だからこそ、彼女もシャントットの話を聞く権利がある。 バルドが経緯を話すと、彼女は少し時間を置いて「うん、行く」と決断した。それを聞いたバルドが隣人へ目配せする。当人であるレイジーは、それに対して大きく首肯して現在へ至るという訳である。
被害者二人に、その一方の恋人であり、チームのリーダーであるバルド。その最中に、レイジーの存在はひどく浮いたものに思える。だが、彼も決意があって、その場に腰を下ろしていた。 上記のように絶望へ打ち拉がれ、蔑視されて行き場を失った彼女を家に匿ったのも彼であった。 彼女の悪行が如何に愚挙であったかは、彼も熟知している。だから、彼女があの時に天涯孤独となってしまったのは、仕方の無いことなのかもしれない。彼女の生い立ちや心情は、その悪行を相殺してはくれない。罪という更に重い枷となって、その痩身へずしりと圧し掛かるだけだ。 そうやって、押し潰されてしまった彼女を目前にした時に、自身は声を掛けてやることすら出来なかった。その言葉すら見当つかなかったのである。その時に彼女の枷を取り除いたのは、リーダーであるバルドであった。普段から口うるさく彼女に意見していた自身ではなく、そ知らぬ顔をして傍観を決め込んでいたバルドが、彼女に手を差し伸べたのである。 その時、歓喜と同時にひどく情けない思いをした。だから、今度こそは彼女を守ってやりたいのだ。困っている時に手を差し伸べられる男になりたかったのだ。萱の外の部外者はごめんである。だからこそ今、この場で、こうしているという訳だ。
長い沈黙が続いていた。シャントットの庵を訪れてから、口を開く者はいない。常況と変調せず、柔らかな様相のバルド。一抹の不安を表情に棚引かせるアイ。仕舞っているのか、それとも元々存在しないのか、何とない調子で、片肘を付きながら、窓の外を眺めるジョゼア。そして双眸の奥へ決意を灯しながら、じっとしているレイジー。各々が違う時間の流れに身体を委ねながら、続く沈黙。が、不意にそれは破られた。 「ねえ、リーダー」 言葉の主はジョゼア。変調せずに、依然として窓の外を眺めている。同様に変調せず、顔を向けるバルド。その間を設けたように、僅かな拍を置いて、ジョゼアが言葉を続けた。 「おっさん、来るかなあ……」 やはりジョゼアの調子に変わりは無い。彼女は、その時のアドアヴァージの様相を目の当たりにしていない。バルドから話を聞かされただけだ。 彼は、その瞬間の彼女の瞳をこう見ている。一瞬ぞっと怯臆へ浸し、それから徐々に決意を灯らせた。 全くの無関心という訳ではないだろう。が、上記の“不意に”という表現へ他意はない。不意に思い浮かび、不意に口を衝いたのだ。 呼吸を二つ程度であろうか。アイとレイジーの視線を集める最中、バルドが口を開く。それを見計らったように、ジョゼアも窓の外に向けていた視線をバルドへ向けた。引き寄せられたのかもしれない。その声へ、所作へ、気配へ。 「それはあいつが決める事だ。来ないというのであれば、それでいいさ」 変わりなく。淡々と告げたバルド。アイの表情が、僅少に不安へ曇る。返答を聞くジョゼアに変調は無かった。バルドが付言する。 「でも、まあ、来るんじゃあないのかな……。そう思うね、俺は」 柔らかい。飽くまで彼の調子は変わらない。ジョゼアは表情をはっとさせた。そして思い浮かぶ。 ああ、彼の思いにぶれは無い。最初の言葉も真実、そして今の言葉も真実なのだ。彼はもう待っている。アドアヴァージを。きちんと知っているのだ。失意の底に消沈したと、自身に話してくれたあの男が来る事を。だから、こんなに柔らかく、変わりなく、待っていることが出来る。 そして、浮かない様子ではあるが、アイも判っている。アドアヴァージが来る事も。そして、それをバルドが判っているという事も。それを承知の上で尚、彼女の純粋な心魂は、不安でいずにはいられないのだろう。正に、一抹の不安へ心を震わせてしまうのだ。 きっとこういうのを、絆だとか、そういう風に呼ぶんだ――。 と、ジョゼアの様相を、変調せずに眺めていたバルドが、からかうような笑みを浮かべた。 「何だあ、ジョゼア。そんなに寂しいのか? だったらレイジーに慰めてもらえよ。なあ?」 今しがた、多少なれども感心した男からこの言葉だ。ジョゼアは、声を挙げて表情をはっとさせる。直様その顔色をげんなりとさせた。 自身が一番判っている事は、バルド・イーグルという男が“こういう男”であるという現実だ。 彼女の蔑視も水の泡。バルドの視線はレイジーへ移っている。当のレイジーはあたふたとして、口元をごもごもとさせていた。それを見て、口元を愉快そうに、僅かだが更に深めるバルド。そんな恋人の様子を眺めるアイも呆れ顔だ。ジョゼアの視線は、再び窓の外へ向いていた。
と、一掬の間も無い内に。 四人の視線が一点へ収束された。ドアの開く音がしたのだ。接近する足音で、バルドとアイはその人数を知覚したようだ。アイの表情から雲が払い除けられる。しかし、直様に彼女の表情へ、再び手を差し伸べた。 足音の主が姿を現す。ジョゼアとレイジーは表情をはっとさせた。ぎょっと、という方が正確なのであろうか。双方ともその双眸の奥へ怯臆を宿している。 ジョゼアは、先程より深く飲み込まれてしまったのか。そのまま表情を凍結させていた。その隣で小さく口を噤むレイジー。再び表情を一抹の不安に曇らせるアイ。その最中で、やはりバルドの表情だけは変調しなかった。 四人の前に姿を現したのは、帰宅したシャント。そして、アドアヴァージであった。そうであるにも関わらず、面々が表情を曇らせたのは、彼の様相に所以がある。一言で、憔悴しきっていたのだ。 下瞼へ拵えた隈。双眸は泥塊のように濁り、様相には活力が無い。のそのそと、その泥塊を引き摺るようにシャントットへ続くアドアヴァージ。彼女が足を止めた後も、その行方は止まらない。そうして足を進めていると、適当な所で停止した。翻身して壁面へ背中を預ける。その頃にはシャントットが口を開いていた。 「あら、知らない顔がありますわね」 「俺の連れだよ。彼女も被害者なんだ。いいだろ?」 バルドが返答を遣す。「ご勝手に」とシャントット。そのやり取りの最中で、ジョゼアは意識が舞い戻って来るのを知覚していた。結局、シャントットが口を開く今の今まで、彼女は凍結していたのだ。
ショックだった。現実を目の当たりにした心持になったのである。その瞬間に、心へ巨大な空洞が開き、自身の感情を掻っ攫ってしまった。刹那に、彼の姿が網膜へ焼きつく。彼の体躯は、あのように繊弱であっただろうか。彼の双眸は、あのように濁っていただろうか。それと同時に、記憶の最中にある彼が照合されていく。違う。違う。違う。違う。噛み合わない。現実と記憶がぶれている。その理由は判っている。それでも尚、虚脱感が彼女の心魂を、飲み込んでいた。 隣人のレイジーも同様の心持に襲われていた。自身へ天気を尋ねてきた、夢を馳せていたあの鮮烈な水色の双眸が、あんな風に濁っている。それだけで充分であった。怯臆はするりと彼の心魂へ舞い込み、巣窟にする。 だが、その心底へ決意が灯るのは、ジョゼアよりほんの少しだが早かった。それは、彼へジョゼアを投影したからである。絶望へ打ち拉がれ、憔悴するその様に、自身が匿っていた頃の彼女を。 絶望へ濁った瞳、表情、心魂。あの時に知覚した感情達が胸へ棚引く。悲哀、焦燥、悔恨、苛烈――。まざまざと舞い戻ってくる。だが、それらが彼の決意を早めた。今度こそ部外者であるものかと、心底に灯る。 その一方で、再び一抹の不安へ表情を曇らせているアイ。彼女の眼力は秀逸だ。アドアヴァージの変化へ、様相から感付いている筈である。それでも彼女の心魂は、晏然とはしない。まだ、完全ではない。彼は、自身が背負い込んだ絶望を、すっかり脱ぎ去ったわけではないのだ。その泥塊の名残が、箇所に窺える。痛苦が鼓動する。アイの表情からは、未だに一抹の不安が取り除かれない。 そして、唯一平然とするバルド。彼は特別な五感の持ち主である。いわゆる職業病だ。気配を具現化して目視することが出来るのである。故に、アイと同等の、そして同様の“もの”を目にしている筈だ。それでもアイのように不安へ囚われないのは、性根も勿論のことであろうが、認識が違うからである。 絶望へ押し潰されずに、この場へ足を向けたアドアヴァージ。その事実だけで、彼にとっては、充分な成果であるという認識があったのだ。 この先は彼の問題。どうするかは、彼の決意次第。自身の決意は、もう、この心魂の最中で定まっている。
再び描写をジョゼアへ戻そう。意識が舞い戻った事で、灯火が浮かぶ。それは、最初は薄朧で、ぼんやりとしか存在でしなかったが、次第に明るく、強く、彼女の心魂を照らしていった。彼女の心底へ決意が蘇っていく。 そうだ、これからは向き合うのだ。逃げてはいけない。例え、どれだけ吐却したくなるような現実に直面しても、飲み込んでゆくのだ。 表情が抜け落ちる。虚脱ではない、脱却だ。 その頃には、既にシャントットの話は始まっていた。心魂に仕舞っていた過去の群集が、双眸へ移行している。その心魂が現在(ここ)では無く、過去(あちら)へ飛翔したのだろう。その切り出しは、こうであった。 「クルハム――あの子は元々、魔法学校時代の後輩でした――――。
――あの子に最初に会ったのは32年前。その1年前に訪れた、ある男のことを書いたレポートを読んで感銘を受けたのだと言って、私達、ハイクラスの教室へ押し掛けて来ました。その男というのが、ケイン・A・ヴァージ。アドアヴァージ、あなたの父上ですわ」 シャントットが言葉しながら瞳を向ける。が、アドアヴァージに特別な反応は無かった。ただ、僅少に瞳を狭めただけだ。シャントットの話は続く。 「押し掛けて来たクルハムに応じたのは、そのレポートの作者であったカラハバルハでした。ケインは既に祖国であるアトルガンへ帰国しておりましたから、カラハバルハが、クルハムの面倒を見ることになりましたの。 最初は随分照れ臭そうにしていましたが、面倒見の良い男でしたし、何よりクルハムが熱心であったから、二人で一緒にいる姿を良く見掛けるようになりましたわ。 そして二年後、ケインが赤ん坊であったアドアヴァージと、一体のキメラを連れて、再びウィンダスを訪れました。それが、彼の妻であり――」 再び一瞥をアドアヴァージへ遣すシャントット。言葉を紡ぐ。 「――アドアヴァージ、貴方のお母様――アフネである事を知ったのは、ずっと後のことでしたわ」 アドアヴァージの気配へ変化が起こる。疑念が、その奥底でじっくりと顔を除かせた。ひくりと表情を震わせて、じいっと睇視する。 それを知覚したのは、バルドとアイだけのようだ。だが、誰もシャントットの話を遮る様子は窺えなかった。当人たるアドアヴァージも含めて。否、彼に限っては、暗澹とした思考へ圧迫されながらも、しぶとく顔を残す疑念に取り付かれ、その余暇すら無かったのかもしれないが。シャンットットは、そんなアドアヴァージを構わずに、話を続けていた。 「以前訪れた際に、「青魔法」と呼ばれる画期的な魔術を会得して皇国を救った英雄は、匿って欲しいと、星の神子様に頼み込みましたの。『何故か?』と質問した神子様に、彼は『仲間を殺してしまった』と一言で応えたそうですわ。 詳細を尋ねると、そのジェラウと言う名の同僚は、アフネをキメラへと変貌させて、こう告げたそうです。『この女にバハムートの魂を投影させて、この世界を破壊してやるのだ』と。『誰が一番優秀であるのか、この世界に知らしめてやるのだ』と。怒り狂ったケインは、ジェラウを殺害し、アフネと、産まれたばかりのアドアヴァージを連れて、行く当ても無く、天の塔を訪れたのだと神子様に告げたらしいですわ。当時の元老院が召集され、会議が開かれた結果、彼の願望は承諾されました。 アフネはトライマライ水路の一室に匿われ、そして、ケインとアドアヴァージには『ララァのしっぽ亭』の一室が宛がわれました。クルハムが、ケインへ師事を始めたのはこの少し後でしたわ。以前に訪れた際から親交のあったカラハバルハが、気を利かしてケインへクルハムを紹介しましたの。そうして15年は何事も起こらずに日々が過ぎて行きましたわ。 けれども15年前。クリスタル大戦が勃発すると、ケインも隊列へ参加しました。補給、それに前線においても、彼の能力は、私達の勝利に著しく貢献するものでしたわ。 そして、ついにミスラ達の手により、オズトロヤ城が制圧されたという一報が届きました。残党の殲滅を遂行していた戦闘魔導団が、各々で撤退の準備を始めた頃ですわ。ケインは、野暮用が出来たと言って、私達の隊より離脱しました。それから少しして、凄絶な魔力の波動を感知した私は、嫌な予感に胸を駆られ、急いでその先へ向かいました。しかし、私が到着した時には既に蛻け(もぬけ)の殻となっておりました。ウィンダスへ着いてからも、ケインが帰国したという知らせは終に来ず、私は、あの時にケインは死んでしまったのだと直感的に悟りましたわ。 そして、荒廃した聖都の復興作業を行っていた時です。天の塔から緊急の連絡が発表されましたの。『星の神子様が凶兆を御覧なさった。戦闘魔導団とミスラ傭兵団は、天の塔へ至急集合し、国民は、指示を待ち、待機せよ』と。その僅かに後、Outpostからヤグードの大群が、聖都へ向けて押し寄せているという報告が入りました。 けれども、本当の凶兆は、それとは別に存在しましたの。今、正に、自身達が立っている天の塔の、その遥か下方から凶悪な魔力の波動が湧き起こりました。あの時に知覚した悪寒は今でも忘れられませんわ」 シャントットは僅かに双眸を顰めた。語らいながら、実際にその悪寒とやらを思い出してしまったのであろう。変調せずに話を紡ぐ。 「まるで思考を奪われてしまった風に立ち尽くしていると、その場にいた内の誰かが叫びました。『トライマライ水路だ』と。 私達は二手に分かれて、それぞれ、押し寄せるヤグード共の鎮圧と、トライマライ水路から湧き起こった波動の調査へ赴きました。 私達の隊は、トライマライ水路の調査へ所属されました。十分に警戒しながら、赴いた私達を出迎えたのは、一体のキメラでした。匿われていたアフネですわ。 その時、まだ彼女の存在を知らされていなかった私達は、とても混乱しましたが、その不安定な波動を纏う異形の存在を放っておくわけにもいかず、一斉に魔法を浴びせました。 彼女は、その波動の如く不安定で、鎮圧に時間は掛かりませんでしたわ。そして、後一歩というところまで追い詰めた時です。叫び声が、私達の動きを制止しました。そこに立っていたのはクルハムでした。 クルハムは、私達に『攻撃を中止しろ。彼女はケインの忘れ形見である』と告げました。呆然とする私達の間を縫って、あの子は、まるで何かに取り憑かれたように、ゆっくりと彼女へ歩み寄り始めました。ただその様子を眺めている事しか出来なかった私を余所目に、仲間の内の一人が再び魔法を唱えました。それへ続けるように、再び魔力の嵐が、吹き荒びました。そして、虫の息であった彼女は、完全に沈黙したのです。私は結局、ただ傍観している事しか出来ませんでしたが。 クルハムは、立ち昇る白煙の最中で立ち尽くしておりました。魂を奪われてしまった風に、ただ、呆然とその場で立ち尽くしておりましたわ」 シャントットの瞳が、更に過去を映した。奥底の色彩が透き通り、記憶の海原に潜る。探り当てたのは当時の情景。彼女の思考を浚う。クルハムという青年の様子を語る彼女の言葉は、僅かに抑揚が欠けていた。 「その後、押し寄せていたヤグード共の鎮圧も済み、この騒動は幕を閉じました。その一日後ですわ。クルハムが行方をくらましたのは。そして私達は、星の神子様に、今、私が話した内容を聞かされたのです。 そして、そのクルハムが昨日、私の元を訪れ、こう告げました。『復讐に来たのだ』と。その時、彼から言い様の知れない狂的な悪意を感じました。もう、あの子は、私の知らない、まったく別の存在になってしまっているのかもしれません。 私が、お話できるのは、これで総てですわ――――」 言葉を終えたシャントットの瞳に、色彩が徐々に蘇って行く。一掬の間を置いて、最初に口を開いたのは、バルドであった。シャントットへ一瞥を遣し、変調しない様子で窺う。 「詰まり、あの男は、“亡き恩師”の“亡き忘れ形見”の復讐のために、ジョゼアやアイ、ケイさんにちょっかいを出したと言う事かい?」 シャントットは言葉を返さなかった。その毅然とした双眸が、僅かに伏せる。バルドにとって、返答はそれで十分であったようだ。もしかしたら、それすらどうだって良かったのかもしれない。そいつがどうであれ、彼の心持は、先述の通り既に決まっているのだから。 次いで、バルドの視線はアドアヴァージへ泳いだ。再び口を開く。 「可愛い妹分と、最愛の恋人へ茶々を入れられているんだ。俺はあの男を地獄の果てまでだって追い掛けて、殺してやる。お前は、どうするんだ?」 やはり変調しない様子でバルド。が、それは一見であって、実際は違う。その双眸へ、底の知れない冷徹さを宿していた。今の彼は刃だ。触れるものを、その美麗な切っ先で傷付ける刀身である。 一つ、二つ、三つ、四つ、五つ。それだけの拍を置いて。その切っ先を真っ向から受けてアドアヴァージが口を開いた。そこにはもう、根付いていた疑念は無い。 「俺も、あの男を許さない」 低調で、僅かにくぐもった。だが、それは確かに彼の真意であった。彼もまた、やるべき事は決まったのである。圧し掛かっていた“重荷”も、先程より随分と落としたようだ。 バルドが柔らかく微笑む。常況の彼だ。腰元に提げた小袋から何かを取り出すと、それを手首だけで放った。 緩やかな弧線を描いた行方にはアドヴァージが居た。その正体も判らぬまま右手で掴む。握った拳を解くと、そこには白色のリンクパールが在った。 「喜べ、アドアヴァージ――」 バルドの声。アドアヴァージは、顔を向ける。笑みを湛えたバルドの姿があった。その表情は、どこか不敵な様を覗かせる。彼の言葉は続いていた。 「お前は今、世界で最も優秀な駒を手に入れた――――」 一掬の間を置いて、アドアヴァージは彼の言葉の意味を理解した。再び手中のパールへ双眸を落とす。 シャントットの話の内容は、とても衝撃的なものであった。父に、自身を出産した際に罹病し、絶命したと聞かされていた母は、実は15年もの間、トライマライ水路へ隠匿されていた事。そして、一切仕事と自身の過去について語りたがらなかった父が、実は皇国の英雄であった事。この両親の世代。そして、色々な人間の思惑が、出鱈目に絡み合っている。 だが、そんな事は関係ない。母も、父も、そしてクルハムというあの男の悲劇も。自身にはまるで無関係だ。あの男は、自身にとって、最愛の妻の仇敵である。ただ、それだけなのだ。 「皆、異論はないな?」 バルドが、机を囲む三人のメンバーを見渡す。アイとレイジーが首肯する中、ジョゼアが口を開いた。 「はあ、浮気性のリーダーに、冴えない男が二人。うちのLSの男って、本当にどうしてこうも、同じ穴の狢が集まるんだろう?」 表情と大仰な身振りで、げんなりと言った様子を表現するジョゼア。が、これが彼女の感情表現だ。それはこの場に居る皆が判っている。 「決まりだな、アドアヴァージ。お前も、俺達も、今まで通り行動すればいい。ただ、通信手段が一つ増えただけだ」 「ああ」 アイが表情をはっとさせた。アドアヴァージの口元に、笑みが咲いている。小さな、小さな、それはまるで、春の訪れに合わせて顔を除かせた蕾のような。 彼女の心魂に纏わりついていた薄靄が、これで漸く晴れたようだ。まだ完全に脱却したわけではない。そうではないが、共に前へ進む仲間が増えたのだ。これ程に嬉しい事は無い。彼女も、同様に小さく笑んでいた。暫し傍観していたシャントットが口を開く。感情は伝染するものだ。その表情は、どこか柔らかい。 「さあて、話は纏まりましたかしら? それじゃあ、明日から特訓の開始ですわね」 歌うような弾む調子で語られた言葉に、迷子の仔羊達が、視線を一斉に向ける。ぞっとする者、不思議そうにきょとんとする者、その色彩は様々だ。変調せずにシャントットが続けた。 「と、その前に。まずは十分に羽を伸ばしませんとねえ。行きますわよ」 言葉を終えるのと同時に歩み始めた彼女へ質疑したのは、バルドであった。 「行くって、どこへ?」 歩み始めた彼女の後ろで、アドアヴァージは僅かに表情をげんなりとさせていた。野暮な奴。ふと思考し、更に表情をげんなりとさせる。シャントットは、歩みを止めずに返答した。 「決まっているでしょう。お祝い事の時は、“賑やかに”やらないと」 「賛成。行こう、レイジー」 “賑やかに”――アドアヴァージにとっては、ぞっとする台詞だ。いの一番で、ジョゼアが喜々と席を立つ。彼女に腕を引っ張られ、レイジーが慌てて席を立った。 アドアヴァージの変化を知覚しながらも、その真意はまるで理解できないアイとバルドは、不思議そうにアドアヴァージの様子を眺めながら席を立った。 溜息を一つ。最後にアドアヴァージが歩み出す。彼の変化の原因を四人が知るのは、この僅かに後の事だ。その時には後の祭り。彼らは全員、酒樽と化体する事であろう。だが、アドアヴァージはそれも良いと思考していた。何故ならば、彼女がこの様に上機嫌なのは、随分と久しぶりの事であったのだから――――。
---------------------------------------------------------------------------------------物語は次回に続く
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| 投稿日時:2008-01-14 01:48:02 |
| [003] 感想記事の投稿有難う御座いました。 |
| 投稿者:JR(名取) 投稿数:96 |
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ばれましたか(当然だ;) 一番ベースとなるべき、今回の回想で語られた過去のパートを考えたのが、一番最後ってどうよ(最低だよ;)自分の書きたい事と辻褄合わせのために、かなり泣かされました。やはり、後付設定なんてするものではありませんね^^; どれだけ、『何でそんな事書いたんだ!!』と、過去の自分を恨んだ事か(勝手に自滅;)自分が以前何気なく記した設定と、自分が今になって書きたい事の板挟みに; お察しの通りで、先述のように、今回の過去の設定は、ここ最近構成したものです^^; 自身の過去に記した設定と、某用語辞典と世界設定のWikiを照らし合わせながら、後のせ後のせでどんどん改造してゆきました。結果、過去に自身が想定していた設定は跡形もなく消し飛んでいます; 今回は、シャントット博士が星の神子に聞いた話と自身が体験した話を元に、知っている事を全てアドアヴァージ達に話したという体ですが、次回は更に詳細に書き記し、この話の背景を明らかにしていきたいと思っています。今となっては、これ以上余計な思惑に取り付かれずに、後付設定が浮かばない事だけを祈るばかりです(勝手に祈ってろ;) アドアヴァージは、かなり這い蹲っています(虫みたいに言うな;)絶望の底の底に叩きつけられながらも、妻を救いたい一身で、何とかのろのろと歩き出したみたいです。 レイジーのパートは完全にイレギュラーでした(おい^^;) 最初は書く事が少なかった事が切欠なのですが、あれよあれよと彼の心情を書き記している内に、アイやバルドを凌ぐ膨大な人物像に。これまで完全な脇役扱いだったので、逆に書く所が絞られて増えてしまったのかもしれません(しれませんって何だ;) バルドは相変わらず飄々としています^^; マイウェイなのか、仲間への信頼なのか。本当に涼しい男です^^; これでパーティー(パーティーだったのか?;)の目的は確かに定まりました。これからは、各々が(特にアドアヴァージが)連邦の黒い悪魔の下で地獄の特訓を始めます^^ 兄貴ことアジドマルジドでさえ何度も死ぬかと思ったような修行をこのおっさんが耐え抜くことが出来るのか!! 乞うご期待です!!!(フェードアウト;)
またやらかした^^; 勿体がらずという誤字は、何の疑いも無くやっていました^^; 迂闊、というか言葉を知らないにも程があるだろう; ララァじゃ確かに物語が違くなっちゃうよ; 無いから、彼女に尻尾はないから(そもそもそういう問題じゃねえよ;) ご指摘、有難う御座いました。以後、精進して臨みたいと思います。今後も、気付いた点が御座いましたら、宜しくお願いいたします。
点数:0 点
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| 投稿日時:2008-01-19 03:09:24 |
| [002] 相変わらず男前 |
| 投稿者:Bandit(目録) 投稿数:137 |
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いやー、語られましたね過去が。がっつりと。ばっちりと。 ごく最近の情報だけに、アトルガン方面やクリスタル大戦が絡むと一気に現実味が増す気がします。と言うか後から考えたな!w アドアヴァージ氏の絶望している様やレイジー君の健気さ、バルド氏のイケメンっぷりなどもいつもどおりにナイスです。 ついに焦点が定まった、一行の行方やいかに。 って言うか新しい登場人物や設定は勿論ですが、しかし地獄の特訓にも興味がありますw
では今回は2つほどツッコミを(笑)
・勿体がらず→勿体ぶらず
・ララァのしっぽ亭→ララブのしっぽ亭 ↑ウィンダスに赤い彗星が投入されてしまいます。
ではでは、続きを楽しみにしておりますー。
点数:8 点
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| 投稿日時:2008-01-19 00:22:11 |
| [001] あとがき。 |
| 投稿者:JR(名取) 投稿数:96 |
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と、いうわけでもう一錯乱!(こら;) 前回、読者様方をあれだけ掻き回しといて、未だに登場人物を増やそうとするこのふてぶてしい根性。どうだあい、皆、最低だろう(本当にな;) 今回は、自身のスピーチ能力の無さに落胆しました。そもそも長ーい回想シーンを『語り』だけで済まそうというのが無謀なのですが、いざ書いてみると、やっぱりわけわかんなくね。意味不明じゃね。この読者様方へ伝える気持ち0の構成方法。どうだあい、皆、最――――(以下自己規制&撲殺) 言い訳を致しますと、今回、回想部分を『語り』だけで構成したのは、最後のシーンを今回の内に挿入したかったからと、シャントット博士の感情をよりリアルに表現出来るかな、と思ったのですが、全然だめでした。一人称としても三人称としても、地に足の着いていない造りに^^; 一応キーパーソンとなりそうな人物が数名出てきています。 まず、アドアヴァージの父親であるケイン・A・ヴァージ。彼はアトルガン皇国の宮廷に仕える錬金術師で、アドアヴァージが産まれる3年前にウィンダスを訪れ『青魔法』をタルタル達と共に、開発して祖国の危機を救った英雄です。大戦末期、突如隊列を抜けて、その後行方不明。死亡説が有力。 そして次にアドアヴァージの母であり、ケインの妻であるアフネ。アドアヴァージを出産後、ケインの同僚であるジェウラという男に殺害されてしまいます。魔物の肉や血を練成され、キメラとして復活を遂げ、バハムートの器とされてしまいます。ケインがジェウラを殺害した後は、ケインに連れられて、ウィンダス連邦に赴き、トライマライ水路に実に15年もの間匿われてしまいますが、原因不明の暴走により、危険視されてタルタル達の手により消滅させられてしまいます。 そして次にジェラウ。彼は、アドアヴァージの両親の世代の話の登場人物となるので、シャントットの回想ではほとんど顔を出しませんでした。ケインの同僚で、アフネを殺害し、キメラにした挙句、狂った言動でケインを怒らせて、逆に彼へ殺害されてしまうという間抜けな男です。その後は行方不明。 ――――って、全員行方不明か死亡してるじゃあないか; ここでひと段落つき、次からアドアヴァージ達は、シャントット博士による地獄の特訓が始ります。なので、次回のほんの小さな物語からはクルハムをメインに話を書いていきたいと思います(また話が移るのか;) 今回の回想の部分を、裏側といいますか、視点を一人に限定せずに書いてゆきたいと思います。そして、ケイが誘拐される辺りまでを。これで、このほんの小さな物語の敵役の事がわかると思います。ってかしなければ!!(やけくそ;;) 暗鬱パワー1.5倍増でまっしぐらだ!!(フェードアウト)
次回は「名も亡き英雄」の続きを更新させて頂きたいと思います。誤字脱字、句読点の位置、段落の位置、構成方法や表現方法等で気になった点が御座いましたら、些細な天から、重大なものまで、どのようなものでもご意見、ご指摘いただけると、とても嬉しいし、励みになります。最後まで読んでくださった皆様方、誠に有難う御座いました。
点数:0 点
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| 投稿日時:2008-01-14 01:49:08 |