| チョコボと小さな獣使い その弐 |
| 投稿者:阜詠 紅絵(素人) 投稿数:5 |
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ジャンル:ほのぼの
点数:6 点
その弐 「ナイトな おねぇ様」
「んんんん?????おい、リミル・・リミルル!?」 その、獣使いは、ロランベリー耕地では道を外れていなかった。それは誉めていいだろう。 あともう一つ。 落ちなかったことも誉めていい。 あの姿勢で。
ここは、いつにも増して雨降るパシュハウ沼。 チョコボ達の動きをいやでも遅くするその雨。 その中でも暴れ続ける一羽のチョコボ。 「ひひゃぁぁーーー・・・にゃうううぃーーー・・・」 謎の悲鳴を上げるのはもちろんリミルルなのであって。 「リミルルさん?・・・・クールじゃなかったのかな?」 いや、いつもはクールだけど。クールなんだけど。 と、ツイナは思った。
ただでさえ、乗る練習の最初から、全く乗れなかったのだから。 なぜか、恐怖心まで持ち合わせていた。 もしかしたら、 「タルタルって、もしかしたらチョコボの嘴に入っちゃうかもね。」 と冗談を言ったことが原因かもしれない。 そのとき、彼女の顔はかなり青ざめていたから。 ツイナとしては、チョコボにおびえる彼女が、無理して平静を装い、 意地を張っているのが可愛くてしょうがなかった。 バステゥークでリミルルと私たちが出会って以来、私はリミルルを妹のように可愛がっていたのだから。 リミルルの過去なんて私は知らない。 そんなのどうだっていい。 今、が楽しいのだから。
少し物思いに耽ってしまっていた。私らしくもない。 想いを振り払うように小さく首を振ると、前を見据える。 いまは、とりあえずあの子を。
ずり落ちている。 そんな事自分で分かってる。 感じている。 手綱にかろうじて摑まる両手の感触。 口に入ってくる雨の味。 耳を通りぬけるはデンジュンの声。 鼻にくるかび臭いにおい。 そして、チョコボの黄。 五感で感じているのだ。 これでも、獣使いなんだ。 獣使いがチョコボを操れなくてもいいはずだ。 そう思う。
くら。と世界が反転する。 ゴン、と頭をぶつけ。 意識がもうろうとし、最後に見たのは、無人チョコボが走り去るところ。 過去の思い出が鮮烈に蘇る。こころの痛みと共に。 「ツイナも・・・・ラウドも・・すき・・な・・・んだ。」 その小さき声は、雨に掻き消され、駆けつけてくるヒュームの男女に聞こえることはなかった。 意識はブラックアウトし、あの想い出が蘇った。 彼女は、静かにナミダのにおいを漂わせて。 それも、いまは誰も気づくことなく過ぎていく。
まぁ。大丈夫だろうと思う。 だから、ラウドに冗談をいう気力が辛うじて出てきた。 「ナイトなおねぇ様とお呼び!」と。 すると当然まじめくさって「はい!」というから、冗談になってない。 やっぱやめ!と訂正しようと口を開きかけたところ。 「リミルルさん!!!」 リミルルは落ちた。 ゴン。と音を立て。
二人は駆けつけた。
「担架!」 「は・・はいっ!ナイトなおねぇ様!」 こんな時だけど、ぷっ、と笑ってしまった。 そんな場合じゃないのに。ラウがアローウッド材の上に布をかぶせている。簡易担架だ。 ぬい、と前を陣取っているのは、モルボル。 「コイツっ!こんな時にー!」リミルルが落ちてしばらくして、こいつはやってきた。 ターゲットは、リミルル。騎士として、これ以上は行かせない。 「こっちを向けや!」挑発を仕掛ける。とてもじゃないが、この状態でモルボル相手は無理だった。幸いにしてもう少しでコンシュタット高地だった。こいつらは自分のテリトリー以上の場所まで襲ってこない。そこまで逃げ込めば。 いや、悪名高いモンスター(NM)や、よほど怒らせた場合は別として。多分コイツはNMじゃないと思うし・・。
この三人の中で重装備なのはツイナだけなのだ。 挌闘家――――モンク兼赤魔導士のラウドと、獣使い兼白魔導士のリミルル。 それと、騎士――――ナイト兼戦士のツイナ。三人で戦うが故の工夫だった。 その中で一人が居ない。三人でさえギリギリなので、勝算は無かった。
ならば。
先に薄っぺらい装備の二人を先に行かせギリギリまで粘らなきゃ。
「ナイトなおねぇ様!担架・・できた!」 ラウドはその上にリミルルを乗せると、魔法の詠唱を始めた。 「いくわよぉぉぉーーーーーー!!!」 再度、挑発を行うと、ラウドの唱えていたバインド<束縛>が完成した。 しばらく、気休め程度の時間だがモルボルは動けない。魔法が解けても、奴はこっちを向く。
それで十分! もう、誰も傷つかせないんだから!
「走って!」 念のため、もう一度だけ斬りかかると後ろに走る。 少し前のほうには、ラウドと担架にのったリミルルが。 後ろの方にモルボルが迫っている気がする。 振り向く時間は無い!
「うーん・・・」大きく伸びをする。雨に打たれたからか、かなりの労費感が体を貫く。 リミルルは、回復魔法を二人でかけたからもうすぐ意識が戻るはずだ。 「注意が足りなかったのかもしれません。」魔力を回復する果実飲料を飲みながらラウドが言う。 「はぁ。それもそうね・・・」リミルルに気をとられてモルボルに気づかなかった。 パーティ―――小隊を守るものとして、周りの安全を確認するのは普通なのに・・。 ・・・あ。 「そうだ!ナイトなおねぇ様!っあれさ・・。冗談だから。」 とんだハプニングで言えなかった言葉を、口にする。 「えっ!?」 いや。普通のヒトだったら分かるんだけどな・・・。冗談って。 融通が利かないんだから。でも、いざという時は役に立つ男なんだ。 少し、うつむき加減に彼を見る。栗色の髪の男が見つめているのは、リミルル。 この人は、私のこと何も思ってないんだろうな。彼のことだから。 リミルルがフラッと立ち上がった。ありがとな。と礼を言い、俯いた。 一瞬、闇にきらめく光の粒が彼女の手の甲に落ちた。すぐに、手を擦りあわせてしまい涙かどうかは分からなかった。よーく考えてみると彼女が礼を言うことだけでも珍しい。
次の日。私たちはデムの岩へ行き、ヒューム用のチョコボ二匹と、タルタル用の 一番遅いチョコボを一匹かりた。
その後の行程がどう進んでいったかは、ご想像におまかせする。 一つ言わせてもらうと、惨劇はまだ続く。
それが、ツイナの思いつく限りのリミルルのチョコボ嫌いの理由だった。
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| 投稿日時:2007-07-25 11:52:38 |
| [003] 大変遅れましたが感想記事の投稿失礼致します。 |
| 投稿者:JR(名取) 投稿数:96 |
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行間などを使用し、テンポのいい文章運びでとても楽しく読ませて頂けました。ただ、一部分だけ、少し読みづらい箇所が御座いましたので、僭越ながら書かせて頂きます。 俺の考察力不足であるかも知れませんが、ツィナさんよりリミルルさんの視点に切り替わる部分が少々読みづらかったように思います。 正確には『少し物思いに耽ってしまっていた。私らしくもない。』という部位から『ずり落ちている。』という部位への転換なのですが、一人称だけの場面転換となると非常に難しく、困難であると思いますので、すごく苦労したのでないかと思いますが、場面転換の時だけ三人称というか、一文混ぜてみてもいいのではないかと思います。例えばですが『一方のリミルルは暴走するチョコボへしがみつきながら思考していた』のようなものなどを。 長々と偉そうに申し訳御座いませんでした^^; もしよろしければ心の片隅になぞ置いて頂ければ実に嬉しいです; ツィナさんの思い、リミルルさんの思い、色々な人物の思考が錯誤して、人間関係の移ろいにも注目して読むことができそうです^^ 回想は一段落ついたご様子。次回からのご一行の行方も楽しみに待ち焦がれております^^
点数:6 点
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| 投稿日時:2007-08-07 13:22:52 |
| [002] 訂正 |
| 投稿者:阜詠 紅絵(素人) 投稿数:5 |
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またもや文字化けみたいな状態が起きてるので、訂正します。 手綱にかろうじて摑まる両手の感触。 ↓ 手綱にかろうじてつかまる両手の感触。
つかまるという漢字が文字化けするので・・・。 平仮名にさせていただきます。
点数:0 点
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| 投稿日時:2007-07-25 13:46:26 |
| [001] あとがき |
| 投稿者:阜詠 紅絵(素人) 投稿数:5 |
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はいー。やっとの思いで二話目書き終えました。 回想@もこれで終わりです。 伏線をさらりと散りばめてあるんですが。 散りばめるのが大変でした。 結果、ごっちゃごちゃな乱文となってしまいましたが・・・。 一つ文字化けみたいな状態が起きてるので、訂正します。 手綱にかろうじて摑まる両手の感触。 ↓ 手綱にかろうじて摑まる(つかまる)両手の感触。
最後に。JR様感想をありがとうございます。 こんな素人の書く小説でよろしかったらお楽しみくださいませ。 では、次の話まで。
点数:0 点
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| 投稿日時:2007-07-25 13:43:56 |